鮎原小学校と菅原道真

(鮎原小学校の校章:梅の花)

東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花
あるじなしとて 春な忘れそ


(拾遺集によまれた菅原道真の歌)


鮎原小学校校歌

創立以来124年(1998年現在)にわたって延々と
歌い継がれてきた、兵庫県で最も古い校歌のひとつです。
鮎原小学校は、
菅原道真が訪れたと伝承される河上天満宮のそばにあり
神のい垣の山々に囲まれた
朝な夕なに梅の香りが漂うあたりである

と歌われています。
このように菅原道真と梅の香が校歌に歌いこまれているのは
全国でも珍しいでしょう。


鮎原小学校運動会行進歌

 1
神代の昔 いざなぎの
天のぬぼこの しづくより
流れて清き 天神の
河畔に建ちし 鮎原校
 2
高倉山の 峯の松
昇る朝日の 影させぱ
芙蓉の空も 照り映えて
眺め尽きせぬ 姿かな
 3
天神山に 春たけぬ
青葉まじりの 花の影
いでや白帆を 数え見ん
水路は遙けき 瀬戸の海
 4
れんげ花咲く 広野原
かすみこめたる 朝ぼらけ
天津乙女も 浮かれなん
春は自然の 絵巻物
 5
つゆの白玉 踏みしだき
延長寺畔の 蛍狩り
五月の闇夜 空高く
一声叫ぷ ほととぎす
 6
釜ケ淵なる 水蒼く
渦永久に 巻くところ
肌は赤銅 さながらに
泳ぎの業も 鍛えなん
 7
白巣の山や 龍宝寺
錦織りなす 秋景色
友よいざ来よ 茸狩りに
後の山や 前の谷
 8
夕日は遠く 山に落ち
鐘はいずこよ 菅相寺
真如の月の 影冴えて
帰りも楽しや 小松原
 9
歴史は古き 菅原の
神のい垣の 梅の花
雪代遠き 淡路富士
朝な夕なに 眺めつつ
10
よしや木枯らし 荒ぶとも
いかで恐れん 何のその
ベースボールに ランニング
角力棒跳ぴ 勇ましや
11
峯に積れる 白雪の
清きは我等の 姿なり
ふもとを色どる 紅葉ばの
赤きは我等の 心なり
12
我等は未だ 幼きも
智徳を磨き 身を鍛え
八億亜細亜の 民率い
やがて起たなん もろともに

この行進歌の作者、作曲年代は不明ですが、
地元の金田平さんが鮎原尋常小学校に入学した昭和11年には、
体育祭等ですでに太鼓をたたきながら歌われていたとのことです。
当時の牧歌的な自然を格調高く讃歌しています。
(現在の自然の姿は歌詞の中の緑の字をクリックください)


淡路UU21平安の郷づくり協会では、上の歌に謳われた当時の牧歌的な自然・菅原道真の平安の、のどかな自然をイメージさせてくれる写真・絵画等の作品を募集しております。

鮎原小学校の概要

所在地: 津名郡五色町鮎原南谷559番地
郵便番号 656−1325
電話番号 0799-32-0009

鮎原小学校は、淡路島の中部に位置し、校舎裏は天神山、前方に白巣山、先山、高倉山があり緑の山々に囲まれ、清流には魚が泳ぎ、自然に恵まれた純農村地帯にある。

校地の隣には、文化の伝統と歴史の重みを感じさせる河上天満宮があり、幾多の人々の願いや祈りを見守ってきた樹齢数百年のいぶきと銀杏の巨木が落ち着きを与えている。

15の集落よりなる枝区は、勤めに出る父母も多く、農家の就業形態は変わってきているものの、純農村としての姿を保ち、農耕を軸にしての連帯感や共同性など、横のつながりが深く保守的な気風が色濃く残っている。こうした中、近年、町が住宅地を造成し、人口が増加すると共に活気が増し、生活様式も次第に都市型に移行しつつある。

また、人々の気質は至って純朴であり、まじめで勤労を尊ぴ、三世代同居による相互扶助の精神と人情味豊かで勤勉実直な様相は、児童の人格形成によい影響を与えている。

地域住民は、学校教育に深い理解と関心をもち、児童の健やかな成長を願い、物心両面にわたり、温かい支援態勢にある。

兼業農家がふえつつある現在であるが、特産としての農産物は有名で、勤労意欲も旺盛である。秋にはその労働をいやす地区体育祭が盛大に行われ、学校は住民の「ふれあい広場」となっている。

また、86年の歴史ある蓄積米をはじめ、三世代交流等、地域との関わりが深く、学校の施設設備・環境整備等について極めて協力的である。






鮎原小学校沿革史

明治7.
10余の寺小屋を統合し培根校を延長寺に創設。同年4月、培根校の名称を天神校と改称。
11.
相原小学校が天神小学校から分離、上村薬師に創設。
12.
義務教育18ケ月となる。
13.
義務教育3ケ年となる。
20.
政令改正、河上簡易小学校、相原簡易小学校と改称。
21.
佐伯右文氏、私立河上高等小学校を私宅構内に開く。
23.
小学校令改正、両校を合併し鮎原尋常小学校となる。
24.
河上高等小学校を鮎原高等小学校と改称。
25.
教育令の改正、尋常、高等を合併、鮎原尋常高等小学校となる。
36.
校地を南谷大坊畑に移す。(現在地)
40.
義務教育6ケ年となる。
43.
蓄積米集めがはじまる。
大正6.
講堂落成。
昭和4.
講堂移転し、運動場を拡張。
16.
大乎洋戦争おこる。鮎原国民学校と改称。
22.
六三制実施に伴い、鮎原小・中学校に分離、鮎原小学校と改称。
27.
教育委員会発足。
28.
校地拡張・村民の奉仕作業で完成。(現在の校地
31.
小学校新校舎落成。
33.
水泳プール完成・島内で二番目。
49.
創立百周年記念行事を行う。
52.
屋内運動場完成(現在のもの)
56.
校舎改築の気運高まり、測量並ぴに設計にはいる。
57.
7月12日 校舎改築起工式。
58.
3月7日 新校舎落成式並びに祝賀式。
59.
校舎増築 (図工室、図書室)
60.
兵庫県教育委員会指定金銭教育研究発表会。
平成3〜4
文部省指定同和教育(地域改善対策としての教育)研究発表会
7.
水泳プール改築の気運高まり、測量並ぴに設計にはいる。
8.
6月13日 水泳プール改築竣工式。