第1回(平成10年度)兵庫地域貢献活動事業報告その1

淡路UU21平安の郷づくり協会


   淡路UU21平安の郷づくりのビジョン

  - 五色町・淡路島を持続可能な町の世界モデルに -


平成10年4月5日の明石海峡大橋開通から1年がたち、淡路島は今好むと好まざるとに関わらず、都会化の波が一挙に押し寄せ、急激に変貌し始めています。阪神間の大都会に隣接しながらも、これまで明石海峡によって奇跡的に守られてきた緑豊かな自然と島の伝統を21世紀の未来にわたって守りつつ、かつ私たち島民が快適でこころ豊かな生活をするために、今どのような選択をし、未来を創造してゆけばよいのでしょうか。

私たちは、こうした問題を島民、町民の皆さんおよび未来ある子供たちと一緒になって考え、また兵庫県がバブル崩壊後、新たに打ち出した「淡路公園島構想」に沿った新しいふるさとづくりを島民サイドから支援してゆきたいと願い、淡路UU21平安の郷づくり協会を、明石海峡大橋開通記念日の4月5日に設立しました。UUは梅(Ume)とウグイス(Uguisu)、21は21世紀の夢、および21歳の青春の心 (Young at Heart) 、平安は菅原道真の平安時代ののどかな自然の風情をそれぞれ表現しています。

心を癒してくれるものは数多くありますが、私たちはそれを「梅(Ume)」と「ウグイス(Uguisu)」に求め、菅原道真が901年(平安時代、延喜1年)大宰府に流される途中、船が難破し、たどり着いた浜辺で都に思いを馳せ、都を志したという現在の五色町「都志」港とそこから彼が都志川沿いに散策して参拝したといわれる鮎原の河上天満宮、さらに淡路富士・先山までの平安時代の古き良き時代をかもし出す自然の景観に求めます。河上天満宮周辺の五色町鮎原、南谷地区は今でも梅が咲く頃になるとウグイスの鳴き声の競演がリアルサウンドで楽しめる数少ない地域です。私たちはこの伝承されてきた自然の歌声を日本中の人々と共有できることを望んでいます。

このことは何も復古趣味になることを意味しません。今地球の星に住む私たちにとって志すべき新しい都とは、京の都ではなく、21世紀の持続可能な生活空間と自然が共存する空間です。私たちはそれを21世紀に架ける新たなる「夢の架け橋」としてめざし、ソーラーテクノロジー、マルチメディアネットワーク、水のリサイクル、海の幸、山の幸、ガーデニングを地元産業の新しい持続可能産業 (Sustainable Industry for Green Producers) とした五色町・淡路島地域の活性化を同時にめざすものです。すなわち、町全体がネットワークされた公園(ガーデン)空間となるという、全く新しい21世紀の持続可能な住空間、ライフスタイルをめざした世界のモデルとなる空間・郷(さと)を創造したいのです。

テーマパークや思いつき企画でふるさとを活性化させる(長期的には荒廃させる)という時代は終わりました。私たちは、地球規模で今何をすべきかを問いかけ、それを淡路島で実現したいと願う結成1年の若いボランディアグループです。この1年は、こうしたビジョンの共有のためのふるさと講演会を2回、また都志川「道真」遊歩道のゴミ拾い等の活動をしてきました。目下、兵庫県の特定非営利活動法人に申請中です。今後とも私たちの「淡路UU21平安の郷づくり」活動にご支援をお願いいたします。



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